平等院は京都府宇治市にある寺院で、国宝の鳳凰堂が10円玉に刻まれていることでとても有名です。
寺院というと、どこかの宗派に属していて、「○○宗△△△寺」というような名称になることが大半ですが、平等院は単立(たんりつ)寺院といって、どこの宗派にも属していない寺院になので、「平等院」のみで正式名称となります。
平安時代からの歴史が続く美しいこの寺院は、ユネスコの世界遺産の「古都京都の文化財」の構成物件の一つとしても登録されているんですよ。
宇治の町のシンボルといえる、平等院の御朱印や見どころなどをご紹介します!
平等院について
平等院の地は、『源氏物語』の主人公光源氏のモデルといわれる嵯峨源氏の右大臣源融(みなもとのとおる)の別荘だったものといわれています。
998年、平安貴族の権力者である摂政菅原道長の別荘「宇治殿」となり、その息子関白菅原頼道が寺院に改め、1052年に「平等院」となりました。
翌年、西方極楽浄土を再現させようと鳳凰堂は建立されたものになり、現在までその優美な姿を残しています。
十円青銅貨は1953年から登場し、1958年に縁のギザギザがなくなった以外にデザインの変更はなく、現在までずっと平等院鳳凰堂の姿が刻まれています。
当初から緻密なデザインが再現されていたのは、発行開始時は高額高価だったため偽造防止の意味もあったのだそうです。
鳳凰堂の面を「表」、年号の面を「裏」と呼ぶことがありますが、これは造幣局の便宜上のもので、実は、法律では裏表の規定はないのだそうですよ。
ちなみに、平等院鳳凰堂は他にもお金にデザインされているものがあるんです。
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屋根についている金の鳳凰は・・・
一万円札に描かれている鳳凰の正体だったんです。
新一万円札になると残念ながらデザインが変わってしまうので、今のうちに現地へ見比べに行ってみてはいかがでしょうか。
平等院の御朱印・受付時間や場所は?
拝観の証として印を紡いでいく、という意味で、平等院では御朱印のことを「御集印」と古くから呼んでいるそうです。
このページでは「御朱印」と表記させていただきます。
鳳凰堂を正面にして左手側に集印所(朱印所)があり、受付時間は9:00~17:00ですが、授与者の人数が多い場合は早めに締め切ることがあります。
にゃすฅ(。•ㅅ•。ฅ)
平等院の御朱印帳の列。サイン会の会場みたいになってる。 pic.twitter.com/nnr8tJHZQ4
— かのたん (@kanon_ayuayu) March 19, 2016
とても人気の場所なので、タイミングによっては行列なんてこともあります。
時間に余裕をもって向かってくださいね。
また、帳面への記帳や書き置きの対応は日によって異なります。
平等院の中に入るには拝観料(大人600円、中高生400円、小学生300円)が必要となり、庭園と平等院ミュージアム鳳翔館の見学が可能となります。
庭園は8:30~17:30(受付終了17:15)、平等院ミュージアムは9:00~17:00(受付終了16:45)が拝観時間です。
庭園のみの料金設定はありません。
鳳凰堂内部の拝観には、別途、受付と料金が必要です。
鳳凰堂を正面にして右側の小さな建物で、時間券(一人志納金300円)を入手しましょう。
見学は9:30~16:30ですが、受付は9:00から各回50名定員で先着順、定員になり次第、受付終了になります。
(※現在は感染症対策のため、各回8名が定員です。最新情報は公式サイトの「お知らせ」にてご確認ください)
平等院の御朱印の種類は何種類?
平等院の御朱印の種類は、2種類です。
- 鳳凰堂の御朱印
- 阿弥陀如来の御朱印
金額は各種300円です。
特別限定御朱印は出ていません。
鳳凰堂の御朱印
向かい合わせの鳳凰の印は、鳳凰堂の屋根にいる鳳凰をあらわしているのでしょう。
達筆な文字が鳳凰の翼を思わせます。
阿弥陀如来の御朱印
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「朝日山」とは、平等院の山号(仏教の寺院につけられている称号)です。
カクカクした「平等院」の印が独特ですね。
平等院の御朱印帳のデザイン・サイズや価格
鳳凰の御朱印帳(黄土色・紺色)
美しくもりりしい顔立ちがアップの表紙と、優美なシルエットの裏表紙は、どちらも唯一無二の美しさを漂わせています。
鳳凰堂の正面は東に向いているので、朝は太陽の光に黄金の鳳凰が輝いていっそう美しく見えるのだそうで、黄土色の御朱印帳は太陽に照らされる姿、紺の御朱印帳は月に照らされる姿のように見えてきます。
サイズは一般的な御朱印帳の大サイズ18cm×12cmで、金額は1,500円です。
鳳凰堂の御朱印帳
表紙を開くことで鳳凰堂の姿が完成するようになっています。
細部まで緻密に再現されたデザインが煌びやかですね。
サイズは一般的な御朱印帳の大サイズ18cm×12cmで、金額は1,500円です。
無地の御朱印帳(赤・緑)
「平等院」と金色の文字のみが入り、裏は無地のシンプルな御朱印帳です。
品のある和色に美しく染め上げられた布地が使われています。
サイズは一般的な御朱印帳の大サイズ18cm×12cmで、金額は1,000円です。
平等院へのアクセス
JR宇治駅から徒歩10分、京阪宇治線宇治駅から徒歩10分です。
JR宇治駅のロータリーにはお茶壺型の郵便ポストがあるというのが、お茶が有名な宇治ならではです。
平等院には専用駐車場がないので、近隣のコインパークや、平等院南門前の「宇治駐車場」(民営)などを利用してください。
さいごに
平等院のある宇治は、『源氏物語』全編54帖のうち最後の10帖である「宇治十帖」の舞台としても有名です。
平等院の横を流れる宇治川には、日本三古橋の一つ「宇治橋」がかかっていて、西詰に紫式部の銅像があり、橋を渡ると「源氏物語ミュージアム」があり、宇治十帖にまつわる名所が数多くあるんです。
また、宇治といえば、伊藤久右衛門本店や辻利兵衛本店、中村藤吉本店など、抹茶好きなら外せない抹茶や抹茶スイーツのお店がずらり!
お土産にピッタリな茶葉のミニパックなどもあるので立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
平安貴族の別荘地として好まれた、街の喧騒から離れた静かな古都のたたずまいを残す平等院周辺は魅力が満載です。
平等院の詳細 | |
住所 | 京都府宇治市宇治蓮華116 |
電話番号 | 0774-21-2861 |
公式HP | https://www.byodoin.or.jp/ |
公式SNS | |