西大寺と言えば奈良県の「西大寺」を思い浮かべる人が多いと思いますが、もう一つ有名なところがあり、毎年二月に行われるはだか祭りで有名な「会陽」のある岡山県岡山市の「西大寺観音院」です。
「最上稲荷」や「吉備津神社」「吉備津彦神社」と並び、岡山市を代表する西大寺観音院の御朱印などを紹介していきます。
西大寺観音院 会陽
会陽とは、日本三大奇祭の一つに数えられる祭りで毎年2月の第3土曜日に開催されます。
この祭りは夜に行われ、身を清めてから本堂に集まり、本堂にある御福窓から裸の男衆の頭上に修正会の祈祷により、香を焚きしめられた2本1対の「宝木」がそれぞれ牛玉紙(ごおうし)に包んで投下されます。
このように裸の男性が奪い合います。
これを争奪し、手に入れて仁王門の外に出た者がその年の福男として認められます。
兵庫県の西宮神社とはやり方は違いますが、似たようなご利益があります。
その様子は、会陽の舞台となる本堂の正面にある観客席から鑑賞できます。
西大寺観音院の御朱印受付時間や場所
御朱印は本堂の向かって左側に授与所が併設されており、こちらでいただきます。
仁王門から入り石畳を直進すると本堂への入り口へと通じ、写真の石段を上がった直ぐ左手に授与所兼受付があります。
西大寺観音院の切り絵の御朱印
西大寺では他の寺院とコラボして切り絵の御朱印が授与されています。
2022年6月現在2種類が存在します。
三重塔両参り巡礼
余慶寺とのコラボで、共同で制作されたものです。
この御朱印は幅広い世代に寺院巡りを楽しんでもらうため企画されたものらしいです。
黒い紙に三重塔とそのご本尊、その間に会陽の様子が切り抜かれています。
周りには桜と紅葉をイメージした図柄があります。
御朱印料は1,000円で、1,000枚限定とされていますが、寺院側は好評ならば数を増やすとのことです。
御朱印帳に貼ると大判であっても折り目をつけないと貼れません。(貼ると汚いと思う!)
これは御朱印帳には貼らずに「御朱印ホルダー」などで保管したほうがいいです。
なお、西大寺観音院のオンラインストアでは余慶寺の切り絵御朱印とセットで販売されています。
ただし、余慶寺ではオンライン販売はありません。
西大寺観音院の御朱印
西大寺観音院の御朱印は次のようになります。
- 中国観音霊場一番札所
- 百八観音霊場一番札所
- 百八観音二番札所
- 牛玉所殿関係
- 牛玉宝印
- 窪八幡宮とのコラボ御朱印
中国観音霊場第一番札所
中国観音霊場一番札所の御朱印です。
右上に「中国一番」左下に「備前国西大寺」の印があり、中央に大きく「御宝印」が押され、大悲殿と揮毫されています。
百八観音霊場一番札所
百八観音霊場一番札所の御朱印で、中国観音霊場と同じ印と揮毫です。
唯一違うのは左上に「百八観音一番札所」の金印が捺印されています。
百八観音霊場二番札所
左下の「備前国西大寺」の印は中国観音霊場と同じですが、右上に「補陀落山」、中央に「御法印」があり、中央に大きく「南海観音」と揮毫されています。
左上には赤と金で「百八観音 二番札所」とあります。
よく見ると分かるのですが、揮毫していただいた方が「一番札所」の印を押してしまってその上から「百八観音 二番札所」の印が押されてしまったのでふたつあるのはのです。
南海観音は本堂の側にあります。
この像は日本の中国観音霊場会と中国の普陀山仏教協会の交流を記念して造像されたものです。
牛玉所殿
右上に「西大寺鎮守」左下に「備前国西大寺」の印があり、中央に「御法印」があります。
中央に大きく「牛玉所殿」と揮毫されており、やや崩しが強いです。
牛玉宝殿は本堂の後方にあり、拝殿、本殿、奥殿からなります。
拝観すれば拝殿と本殿の内部に入ることができ、神仏習合の姿をとどめた様子を目の当たりにできます。
牛玉宝印
会陽で配布される護符を御朱印にしたもので、揮毫はなく印章のみの御朱印です。
未確認ですが、窪八幡宮とのコラボ御朱印があるようです。
両方の御朱印をいただくと御朱印と御朱印の間に両参りの印を押してもらえるみたいです。
授与所にある見本はこの御朱印でしたので、窪八幡宮または、西大寺を参拝後もう一方を参拝することで授与していただけると思われます。
特別御朱印 会陽
御朱印料500円で、500枚のみ販売されました。
御朱印とされますが、裏には守護札となることが記載されているので、こちらも御朱印帳には張らずに御札として保管するのが良いかと思います。
ウクライナ支援御朱印
左上にウクライナの国旗の色に染まった三重塔が描かれ、右上に「世界平和」と揮毫されています。
授与料500円でカード御守付。
授与料は全て日本赤十字社を通じて募金されます。
300枚限定らしいです。
両界マンダラ三重塔巡り
西大寺観音院には、餘慶寺とのコラボでもう一種類の御朱印があります。
それが、この「両界マンダラ三重塔巡り」です。
この巡礼は通年であり、どちらから参拝しても問題ありません。
巡礼の仕方
それぞれ「西大寺観音院」と「餘慶寺」でそれぞれに巡礼の仕方が三重塔側に掲示されています。
要は三重塔の四方にある仏足石を東、南、西、北の順に巡ります。
仏足石の上で真言を唱えてから願い事を観念します。
この巡礼ののち本堂に向かい、塔巡り専用の色紙を購入してそこに揮毫していただきます。
どちらの寺院からでも始められ、専用の色紙は無料で、御朱印料のみで500円です。
特別御朱印について
本堂の授与所にて専用の台紙が用意されています。
御朱印料は500円だったと思います。
西大寺観音院オリジナル御朱印帳のデザイン・サイズや価格
会陽の御朱印帳
昔からある西大寺観音院の御朱印帳で1,000円です。
下地は青と赤があり、表に金字で「御朱印帳」とかかれ、本堂で行われる「会陽」の様子、裏には金字で「備前西大寺」とかかれ、境内の「会陽」の様子をイラスト化したものが描かれています。
裸祭り五福の御朱印帳
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近年に販売が始まったもので、価格は御朱印なしで1,500円です。
新進気鋭の芸術家である尾中康宏氏の作品で、最古の西大寺会(さいだいじえ)陽(よう)「裸祭り」の絵図(県指定重要文化財)を参考に描かれたものらしいです。
西大寺観音院人気の「おしり石鹸」
西大寺の会陽はその迫力ある祭りで非常に有名なのですが、近年はコロナの影響で規模を規模を縮小するなど様々な影響が出ているようです。
筆者が訪問したのは会陽が終わり、本来ならば露店が並ぶ時期なのですが「植木市」以外露店の内寂しい状況でした。
そのよう中でも「西大寺観音院」を盛り上げようとしているようです。
令和2年度「We Love 東区 ? おみやげ開発プロジェクト」審査員特別賞受賞を受賞した西大寺高校とのコラボで生まれた「お尻石鹸」もその一環のようです。
この商品と石鹸とともに、千寿の湯(入浴剤)七福神守がつきます。
これは、西大寺会陽にちなんだ本まわしをつけたおしりの形のオリジナル石鹸です。
宝木の香りがする手のひらサイズで、インテリアとして飾ってもかわいいご利益のあるありがたい一品とのことです。
訪問時、この石鹼が本堂で売られているのか、客殿で売られているのか確認していませんが、SNS投稿もあるので、おそらく本堂の授与所でも購入できると思われます。
西大寺のネットショッピングでも購入できますが、高校生達による手作りのため、予約販売となっており、現在は最大半年待ちとなっているようです。
販売価格は1,000円です。
西大寺観音院アクセスと駐車場
電車では、赤穂線西大寺駅下車して徒歩10分ほど。
駅前から直進すると左手に、商店街の看板があり、ここを進むと仁王門へと至ります。
バスは、岡山天満屋バスセンター – 西大寺バスセンター行き。
所要時間は約30分。(道路状況によります)
ここから徒歩10分です。
駐車場は2か所あることを確認済みです。
第一駐車場は、三重塔と石門が見える駐車場です。
車はあまり駐車できません。
なお、この第一駐車場の東側、道路に面した場所にも駐車場がありましたが、案内がないので職員専用かもしれません。
第二駐車場は小さなお社がある駐車場で、相当の数が駐車できます。
さいごに
西大寺観音院は、今でも神仏習合の姿を残す寺院として貴重です。
本堂の後方にある「牛玉奥殿、本殿、拝殿」は内部拝観が可能ですので、訪れた時は拝観することをお勧めします。
拝観すればお香が頂けますよ。
2028年は、西大寺観音院のご本尊が開帳されます。
詳細は西大寺観音院で掲載されることでしょう。
西大寺観音院の詳細 | |
住所 | 岡山県岡山市東区西大寺中3-8-8 |
電話番号 | 086-942-2058 |
公式HP | https://www.saidaiji.jp/ |
公式SNS | |