栃木を代表する名所「日光」として、今回は、輪王寺に祀られる「徳川家光」公の祖父である「徳川家康」公を祀る「日光東照宮」にスポットを当てます。
輪王寺や二荒山神社に比べて、創建は江戸時代となり、平安時代から存在して関東を代表する信仰の場として篤く信仰されていた輪王寺に隣接する地に建てることで、家康公の遺言どおりの聖域を作り上げたようです。
しかし、明治の神仏分離令により「東照宮」と「輪王寺」に分かれるようになり、東照宮の中に「輪王寺」の管理下にある建物があり、また、神社なのに上記の様な五重塔もある一見すると不可思議な状況になっています。
されど、聖徳太子の「和」の言葉どおり、本来ならば神道も仏教も同等に厚く信仰されていたものなのですから、このような混然一体となった姿こそが本来あるべき姿だと思います。
日光東照宮と言えば豪華絢爛な建造物で知られ、国宝が8棟、重要文化財は34棟となり、その美しい姿を一目見るために日本国内のみならず、諸外国からも参拝客が訪れます。
そのような「日光東照宮」の御朱印を中心に詳しく紹介します。
日光東照宮の御朱印受付時間や場所
日光東照宮の御朱印受付時間は拝観時間と同じです。
拝観時間と拝観料
拝観時間は2019年度より下記のとおりとなっています。
4月1日 ~ 10月31日 | 午前9時より午後5時まで |
11月1日 ~ 3月31日 | 午前9時より午後4時まで |
※各期間とも受付は閉門30分前に終了 |
日光東照宮単独の拝観料は下記の通りです。
大人・高校生 | 個人:1,300円 | 団体(35名以上)1,170円 |
中学生・小学生 | 個人:450円 | 団体(35名以上)405円 |
御朱印は「日光東照宮」と「日光東照宮奥宮」の2種類があります。
日光東照宮の御朱印は、陽明門の右側回廊にある社務所で、陽明門をぐるり右側を見るとすぐに社務所だと分かります。
日光東照宮奥宮の御朱印は、奥殿の拝殿の向かい側にある奥宮の社務所でいただけます。
日光東照宮の御朱印・種類と初穂料(御朱印料)は?
日光東照宮の御朱印は、先にも述べた通り2種類あります。
- 日光東照宮の御朱印
- 日光東照宮奥宮の御朱印
日光東照宮の御朱印
右上に「葵の御紋」真ん中に「神社名」が捺印されています。
真ん中には「日光東照宮」と揮毫されており、崩すことのない読みやすい字形です。
陽明門が竣工後、御朱印とともに「陽明門竣功記念シール」が一緒にいただけます。
この時の参拝でも「陽明門竣功記念シール」いただけましたよ!
日光東照宮奥宮の御朱印
右上に「葵の御紋」真ん中に「神社名」が捺印されています。
中央に「東照宮奥宮」と揮毫されており、こちらも字形をくずさない読みやすいものです。
2014年訪問時は書置きでの授与でした。(現在も継続中のようです)
日光東照宮の御朱印帳のデザイン・サイズや価格
通常の御朱印帳
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大判(18.0cm×12cm)で、初穂料は2,300円です。
紺の布地に陽明門と徳川家家紋が金糸で刺繍されています。
この御朱印帳最大の特徴は、見開きの一ページ目に徳川家康公の「御遺訓」が書かれていることです。
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国宝陽明門・平成の大改修完成記念御朱印帳
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大判(18.0cm×12cm)で、初穂料は2,300円です。
表面の上に「葵の御紋」その下に陽明門があります。
ここまでは、通常の御朱印帳と変わりませんが、陽明門が複数の色合いで表され、その下に「国宝 陽明門 平成の大改修完成記念」と印字されています。
そして、葵の御紋と日光東照宮の文字は金字です。
また、表面の四方に陽明門の柱に彫刻される「グリ紋」が追加されています。
日光東照宮の見どころ
陽明門
門全体に508体の彫刻があり、これをすべて見ようものなら日が暮れてしまうということで「日暮門」とも呼ばれています。
柱には御朱印帳で紹介した「グリ紋」が彫刻されており、豪華な姿をしています。
それよりもお勧めなのがこの門をくぐる時に天井で見られる「雲龍図」です。
宗派問わず、寺社に龍があると安心します。
三猿
かの有名な3匹の猿が両手でそれぞれ目、耳、口を隠している意匠であり、「見ざる、言わざる、聞かざる」のフレーズで知られます。
この三猿は日本以外にも存在し、シルクロードから日本に伝わったと言われています。
自分に都合のよくないものや人の欠点や過ちを「見ない・言わない・聞かない」ほうがよいことを意味しています。
この彫刻は、日光東照宮の神馬(しんめ)の厩舎(きゅうしゃ)である神厩舎の長押にあり、この三猿はその中の一面にあり、他の長押にも猿があります。
東回廊の眠り猫
奥宮の入り口となる東回廊の長押の蟇股に「眠り猫」があり、ここをくぐると「坂下門」があり、奥宮への参道につづきます。
伝説の職人である左甚五郎の作と言われるこの 猫の彫刻の裏には雀の彫刻があり、猫と雀の二つで一つのことを意味します。
眠っている猫の前では、雀は安心してい暮らせるが、起きていると雀は猫の餌食となってしまいます。
つまり、たとえ天敵が存在しても、互いに好戦的な態度がなければ共存は可能ということを示唆しています。
戦国時代に苦難を歩み、平和を望んでいたであろう徳川家康の本心を表したものといえるかもしれません。
奥宮
奥宮へは急な階段があるため足元には注意してください。
参道を進むと銅の鳥居が見え、その先に拝殿と銅で鋳造されて造られた唐門(鋳抜門)があり、目指すお墓は唐門の先にあります。
奥宮には徳川家康の墓があり、こちらは墓の宝塔です。
唐門は閉じられ、そこから内部に入ることはできませんが、周囲を巡ることが可能で、宝塔の撮影ができます。
日光東照宮の御朱印二種類いただくためにはこちらの参拝も必要不可欠です。
日光東照宮に参拝するならおすすめの宿泊先
日光観光に特にこだわりがないなら、「宇都宮」「日光」いずれにも宿泊施設があるので不自由はありません。
ただ、日光周辺の寺院を巡りたいと思われるなら、宿泊費はかかりますが「奥日光」の宿泊施設を利用するのがいいかもしれません。
何故なら、輪王寺の別院の「中禅寺」や二荒山神社の「中宮」も奥日光にあり、その近隣に宿泊施設があり、これらの施設の近くのバス停から日光方面にもバスがあるので巡礼が可能です。
奥日光にはいくつか宿泊施設がありますが、食事内容や施設の設備を考えれば、ふたつの宿泊施設をおすすめできます。
中禅寺金谷ホテル
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基本的に2人での利用を想定した価格設定ですので、1人での利用となるとかなり高額の宿泊費です。(50,000円ほどになる場合もあります。)
2014年の中禅寺訪問時、一人で一部屋借りましたが、自分の人生で一番高い宿泊費(通常の3倍以上!!)かかりました。
ただ、人生ではじめてフランス料理とワインを楽しむことができたのでとても満足です。
東武日光駅からシャトルバスがあり、直接ホテルにいけます。
また、日光東照宮などを観光した後で、神橋バス停などからでる「湯元温泉行」のバスで約1時間乗って「中禅寺金谷ホテル前」バス停で下車して向かうことも可能です。
中禅寺と二荒山神社中宮の中間あたりにあるので、これらを参拝しやすく早朝から行くとゆっくりとした散策ができるかもしれません。
立地を含めとても良いホテルなのですが、比較的高級なホテルなのでこちらのホテルを予約する時は、宿泊費を確認してください。
シンプレスト日光
かつては、ホテル湖畔亭と呼ばれていましたが、2019年に閉館し別の事業者が運営をひきついでいます。
こちらも値段は高いですが、金谷ホテルよりは値段は抑えられた上、コース料理等の設定があり十分に満足できると思います。
こちらは、「湯元温泉行」のバスで約1時間乗って「中禅寺郵便局前」バス停で下車してすぐにあります。
さらに、二荒山神社中宮にも比較的近いのも魅力です。
この2つのホテルは、中禅寺探索には有用なホテルで、部屋から中禅寺が見渡せるなど満足度の高いホテルではありますが、値段がとても高いので、ホテル代を安くするには「宇都宮」あるいは「日光駅」周辺のホテルがお手頃です。
さいごに
日光東照宮は「久能山東照宮」をはじめとする日本各地にある東照宮の本社であり、徳川家康の遺言によりこの地で神となり、現在まで信仰の対象とされてきました。
今回は大本の日光東照宮を紹介しましたが、静岡の「久能山東照宮」、東京の「上野東照宮」、和歌山の「紀州東照宮」など各地に大小の東照宮があるので参拝することをおすすめします。
東照宮の建物は豪華絢爛な煌びやかさの中に、自ら神となってでも平和になった日本を見届けようとした家康公の威徳を感じることができると思います。
だからこそ、輪王寺・二荒山神社・日光東照宮ともに一つも欠けることなくお参りしたいものです。
なお、全ての寺社を参拝するとしても、日光から中禅寺湖方面、その逆もバスがあるので時刻表をうまく使えば、それなりに余裕ある旅ができます。(長時間の撮影などこだわりがなければ。)
例えば、2泊3日の余裕で参拝されると、1日目に「日光」の寺社、2日目に「中禅寺湖」の寺社、最後の日を予備の日として実際に日光を訪ねて、観光案内者などで見つけた散策したいところを巡るように計画を立てれば、主だった御朱印の収集や写真撮影も可能です。
ただ、バスの時間は限られているので綿密な計画が必要です。
日光東照宮の詳細 | |
住所 | 栃木県日光市山内2301 |
電話番号 | 0288-54-0560 |
公式HP | http://www.toshogu.jp/ |
公式SNS | なし |